たび猫のギリシャ旅行記

ギリシャ旅行１８日目

ギリシャ旅行１８日目：ダフニ

　昨日のショックから立ち直るためにも、今日も早々と観光に出かけることにした。今日は“ダフニ”という町へ向かう。アテネから10㎞ほどのところにある、小さな町だ。ここは南ギリシア一美しいと言われるダフニ修道院があるということなので、見に行ってみることにした。昨日嫌な目にあったので、きれいなものでも見て、気分をさっぱりさせたいところだ。

　ダフニへ行くためのバスは、オモニア広場近くにあるエレフテリアス広場のところから出ている。朝のアテネの町を歩くのは、いつもよりも静かで雰囲気が良い。エレフテリアス広場周辺のところを歩いていて、朝の雰囲気って新鮮でいいなって思った。

　関係ないが、私の今住んでいる家の近くの小さな公園で、なんとなくこのエレフテリアス広場の雰囲気に似た感じのところがある。雰囲気といっても見た目がすごく似ているわけでもなく、なんとなく受ける印象とかちょっとした感覚なので、まったく私だけの印象だと思うが、時々こういうことがないだろうか。

　日本にいて、ちょっとした町角の印象やにおいなどが、どこかの外国の町をふと思い出させることって私にはよくある。すると胸がキュンって切なくなって、私の旅行への情熱をかきたてるのだ。デジャヴともまたちょっと違うような気がするが、そういう感覚を日本で味わうのもまた楽しかったりする。

　バスに乗って30分くらいでダフニに着いた。ダフニ修道院は、５～６世紀に建てられえたものを11世紀にビザンティン教会として再建され、今の姿になった。小さくてこじんまりした教会が、静かな緑の中にたたずんでいた。教会内のモザイクやイコンも素晴らしいらしいが、私は中には入らず、静かな外でしばらくぼーっとしたり、ウロウロ散歩をしたりして過ごした。

　ギリシアには野良犬が多かった。しかもなぜか大きい犬がよくうろうろしていたように思う。ここでも大きな野良犬がいて、なぜかその犬に気に入られてしまい、ずっとついてまわられてちょっと困ってしまったほどだった。

　あまりにも大きい野良犬だと、体の小さな私はちょっと恐怖感を抱くものの、もともと動物は好きなほうなので、人懐こい野良犬がいたりするとけっこう寂しさはまぎれたものだった。アテネの町でも、一人で近くの公園とかをぶらぶらしていたりすると、野良犬が人懐こく寄ってきたりする。別にえさをあげるわけでもないのに、ずっとそばにいてくれたりすると、友達ができたような気がしてちょっと嬉しいのだ（なんだか暗い？）

　ダフニは犬の他に猫も何匹もいた。猫がいるとなおうれしい＾＾ギリシアには全体的に猫も多かった気がする。猫好きな私としては、猫がいるだけで風景がまた違って見えるのだった。

　さて、しばらくダフニの町でのんびりしたのでまたアテネに帰ることにした。アテネに行くバスに乗ろうとしたところ、バスのチケットを持っていないことに気づいた。アテネの公共の乗り物に乗るときは、あらかじめチケットを買っておかなければならない。バスの中では売ってくれないので、注意が必要だ。

　どうしようかと思っていたら、バス停にいたおじさんが私にチケットを１枚くれて、無事に乗ることができた。やっぱりギリシア人は旅行者に親切な人が多い。昨日はお金をだまし取られたけど、圧倒的にいい人の方が多いのだ。

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