モスクワでトランジットした10人くらいの日本人は、それぞれ次の日に目的地の町へ飛ぶ。目的地によって飛行機の時間はもちろん違う。ブルガリアのソフィアに一人旅で行く女の子やルーマニアへ行く人など行き先は人によって様々だ。この人たちと色々話しているだけで、自分の世界が広がるような気がしてとても楽しかった。
私とI君はギリシアのアテネだ。ギリシア組は朝4時30分に起こされ、5時に食堂へご飯を食べに連れて行かれた。昨日夕食を食べれずに、お腹ペコペコだった私は、かなり楽しみに朝食に向かった。きっとあのきれいなレストランで食べられるに違いないと。
ところがどっこい、向かった先はノボテルホテル1階の裏のほうのいかにも従業員の控え室といったような雰囲気のしょぼい部屋だった。そこにテーブルがいくつか並べられ、テーブルの上には乾いたようなパンが1人2つずつぽんと置かれているだけなのである。それにジュースとコーヒー。かなり驚きの光景であった。
それでも意外にパンはけっこうおいしかったが、なんとなくみんな疲れた表情でその質素な朝食を食べていた。一晩中待ったあげく、これかよ・・・と言った朝食。
また、こんなこともあった。朝食の途中、一人の日本人の男の子がトイレに行きたいと係りの人に伝えたところ、トイレまで係員がついてきた。しかも入っていると、途中で外からドンドンとドアを叩いたという。“早く出ろっ”てことなのだろうか。まるで昨日から私たちは囚人になったような気分であった。
仲良くなった数人で、冗談で「今、ここから走って外に逃げ出したら銃で撃たれるかも」なんて言ってたくらいだった。ビザがないというのは、こんなにも厳しいものかと思った。頼まれたってロシアになんか亡命しないよ・・・ってつぶやいた私だった。
数年後、姉がイタリアに行く時、やはりアエロフロートを使ってモスクワ経由で行ったことがあった。ただ、姉の場合は私と違い、ちゃんとロシアのビザを取得し、2泊くらいモスクワに滞在したのだ。すると同じノボテルに宿泊したにも関わらず、もちろん普通の玄関から入れたし、当然のことながら普通のお客として扱ってもらったという。
マタニティ日記 |
看護師転職記 | 保健師学校の思い出 | 看護師のお仕事! |
看護師のお悩み相談室 |
プラハ旅行記 | イタリア旅行記 | ポルトガル旅行記 |
ギリシャ旅行記 | 南欧・モロッコ旅行記 | みんなの旅行記 |
福岡旅行記 | 長野旅行記 | 那須・鬼怒川旅行記 |
子連れ家族旅行記 |
読書・食べ歩き日記 |
旅行大好き・たび猫!ホーム |
カンボジア&タイ旅行記 |
このサイトはリンクフリーです。好きなページにリンクを張って頂ければと思います。
たび猫のギリシャ旅行記