シンタグマ広場までは、20分くらいだった。アテネの中心地は思ったよりもごみごみしていて、私のイメージの中のアテネとはちょっと異なるものだった。私は、アテネはあくまでもアクロポリスのイメージであり、パルテノン神殿のイメージが強かった。乾いた大地に真っ青な空、そこに大理石の遺跡が映える、そんなイメージ。
でも、当たり前かもしれないが、そのような遺跡がある場所もあれば、アテネはギリシアの首都でもあるので、当然大都会の騒々しい部分もある都会であった。
さて、シンタグマ広場で大学生の彼とはお別れ。彼はこれから1ヶ月くらいかけてギリシアをあちこち周るという。ギリシアに来たばかりだというのに、モスクワの空港からたくさんの人たちに出会い、そして別れて来た。あっという間の短い出会いで、これこそ一期一会というのだろう。もうほとんどの人には一生会うことはないのだろう。彼とももう会うことはないだろうと思って別れたのだが、なんとびっくりなことに、この先2週間後くらいに、ギリシアの田舎でばったり彼に遭遇することになるのであった。
さて、私とI君とはアテネにいる間は一緒に行動しようということになったので、二人で一緒にまずはホテルを探した。これから長い旅なので、もちろん安いところがいい。
シンタグマ広場からプラカ地区のほうに向かって歩き、細い道をあちこち歩いているうちにある一軒の小さなホテルを見つけた。Hotel TEMPIというところ。プラカ地区に近くて便利だし、ホテルからアクロポリスも見え、なのに静かで落ち着いた雰囲気。料金はシングル一泊3500ドラクマ(約1500円)だったので、そこのシングルルームをI君とそれぞれ借りることにした(二人とも恋人がいたのでもちろん別の部屋)。今までずっとアジアを旅してきていた私にとって、安宿なのに1500円というのはとても高い気がした。やっぱりギリシアもヨーロッパなのだなって実感した(今はユーロなのでさらに高いかも)。
部屋はというと、こぎれいだったけど、狭い。それに私の部屋は狭い階段を登っていって何階だったか忘れたが、けっこう上のほうでまるで屋根裏部屋みたいなところ。しかも鍵はというと一応ついているが、日本の田舎の古いトイレとかにありがちな、横にスライドするだけの小さな頼りなさそうなものだけ。大男ががんがんやったら開いてしまいそうなものだ。しかも廊下に面し、窓がついていて、すりガラスで中は見えないものの簡単に割って中に入れそうなものだった。
もちろんバス・トイレは共同。バスといってもシャワーだけ。でもどちらも清潔だ。部屋の安全面にちょっと不安はあったものの、すぐそばにI君の部屋があったし、ホテルのおじさんもとても良い人で、ホテル自体あまり危険な雰囲気は漂っていなかったので、そこに決めた。何かあったらI君に助けを求めようとのんきに考えてもいた。
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