朝7時に起き、私にしては本当に珍しく、優雅にホテルの朝食を摂ることにした。安いホテルだと、そもそも朝食自体がついていないので、今回の旅行では初めてのことだ。朝食は1500ドラクマ(675円)だ。ちょっと高いけど、たまには贅沢な気分を味わうのもいいだろう。
久しぶりのコーヒーつきのまともな朝食はおいしかった。一人で幸せをかみしめながら食べた。ちなみに、今のガイドブックで確認したら、朝食は5ユーロらしい。
ゆっくり朝食を食べたあと、部屋でだらだらと荷造りをした。午前中はデルフィ遺跡を見学し、午後のバスでアテネに帰る予定だったのだ。荷造りを済ませ、9時にフロントに行き、荷物を預かってもらいデルフィ遺跡へ出発した。
デルフィ遺跡は、デルフィの町のはずれにある。町自体が山の斜面にあるといった感じなのだが、デルフィ遺跡も同じ様に山の斜面にあった。
デルフィは、古代ギリシアの宗教の中心地として栄えただけでなく、全世界の中心「世界のヘソ」とも考えていたらしい。そのくらいの聖域だったのだ(デルフィの博物館には、「大地のヘソ」という石が展示されている)。
実際山の斜面にあり、はるか遠くまでを見渡しているようなデルフィ遺跡を目の前にすると、まるで聖なる山々に囲まれた遺跡といった神聖な雰囲気を感じたのであった。
入り口から参道を登っていくと、山の斜面をバッグに“アポロン神殿”がある。紀元前370年頃の建物なので、もちろん神殿の全容は残っていないが、残っている柱と土台だけでも古代の優雅さや栄華を感じられる。
“アポロン信仰と神託は古代世界に広まり、デルフィは富と名声を得ていた”、とガイドブックにも書いてあったが、このような遺跡を目の前にすると、本当にどこまでが神話でどこからが歴史なのかわからなくなってしまうのだ。遺跡のすばらしさといい、遺跡の神聖な雰囲気といい、昔本当にアポロンが実在していたのではないかと思ってしまった。
この神殿の地下に、前出の「大地のヘソ」という石が置いてあったらしく、そこで神託が行なわれていたのだという。
神殿よりさらに上に登ると、古代劇場も残っている。
これは紀元前4世紀のものらしいが、かなりきちんと残っている。古代の劇場の雰囲気が十分味わえる。さらに登ると、その上には古代スタジアムもあった。けっこう大きく、客席部分もかなり残っており、ここでもやはりスポーツの祭典が行なわれていたらしい。さすがオリンピックの国。
山の斜面にあるこの遺跡は、本当に満足できるものだった。歴史がそれほど詳しくない私のような人でも、十分楽しめるものだと思った。崩れた遺跡の間には、緑やかわいらしい野の花がさいていて、それもまた遠い過去の栄光を偲ばせるような気がした。
マタニティ日記 |
看護師転職記 | 保健師学校の思い出 | 看護師のお仕事! |
看護師のお悩み相談室 |
プラハ旅行記 | イタリア旅行記 | ポルトガル旅行記 |
ギリシャ旅行記 | 南欧・モロッコ旅行記 | みんなの旅行記 |
福岡旅行記 | 長野旅行記 | 那須・鬼怒川旅行記 |
子連れ家族旅行記 |
読書・食べ歩き日記 |
旅行大好き・たび猫!ホーム |
カンボジア&タイ旅行記 |
このサイトはリンクフリーです。好きなページにリンクを張って頂ければと思います。
たび猫のギリシャ旅行記