ピレウスに着いたが、どの船に乗っていいのかわからずウロウロしていたら、親切なおじさんが船まで連れて行ってくれた。船はとても大きくて立派な船。これなら船酔いも大丈夫だろうといった感じだった。この船はミコノス島だけでなく、エーゲ海のあちこちの島に泊まるのだ。そしてそれぞれ自分の目的地の島で降りていけばいい。
無事に船に乗り込み、安心したら、今度はだんだん心細くなってきた。考えてみたら一人旅に出て、今やっと初めて一人になったのである。昨日まで3人で楽しくやっていた分、妙に寂しさを感じてきたのだ。
しかも周りを見回すと、ギリシア人あるいは欧米人の家族やカップルばかり。カップルは欧米人らしく、かなりイチャイチャしていて、みんな楽しそうだ。欧米人の中にアジア人一人だと、それだけでも心細くなるのに、みんなの楽しそうな姿をみていたら、妙に自分だけ孤独なような気がしてきたのだ。
“やっぱりエーゲ海のこんなきれいなところに一人旅で来たのは失敗だった”と思い始めた。なんで私はお金を払ってまで、一人旅なんていう孤独なことをやりにこんなところまで来たのだろう、とも思った。
美しいエーゲ海と船旅を楽しんでいるヨーロッパ人を見ると、よけいに自分のみじめさというか孤独感が際立って見えたのだ。
あとで考えたら、このミコノス島に行く船の中が、私の寂しさのピークだった。この時は、本気で日本に帰りたいと思い、20日間の旅行の予定だったが、ミコノス島からアテネに戻ったら、予定を切り上げすぐに日本に帰ろうとまで思っていた。
そんな寂しい気分で船からエーゲ海の美しい景色を見ていたら、日本人の大学生の男の子が同じ船に乗っていることに気づき、話をすることができた。彼はやはり卒業旅行。そうこうしているうちに、他の大学生の女の子二人組とも友達になった。やはり彼女たちも卒業旅行。自分の境遇などを話しているうちに、すぐ友達になった。
きれいな景色を目の前にして話をできる人がいるというのは、こんなにも楽しいことかとこの時実感した。ちょっとずつ船旅を楽しむ気持ちも生まれてきたのだ。
そして、船は2つの島を経由し、5時間半かけてミコノス島に着いた。経由した島は、それまで名前も聞いたこともなかったが本当に美しく、今度はぜひこの島にも来てみたいと思うような島であった。
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とにかく本当にエーゲ海の海と島々は美しいものばかりで、時間があまりない人は、船でエーゲ海をクルージングするだけでも十分楽しめるのではないかというものだった。
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